【アラサー喪女ニートの姉】 幼い頃。 ボクがまだ幼い頃。 母は家を出ていった。 別の男を作って。 そして、ボクを残して。 父は毎晩泣いていた。 それが悲しかった。 学校では陽気に振舞った。 家の事情を知られたくなかったから。 数年後。 父は再婚した。 新しい家族が出来た。 優しい母が出来た。 姉もできた。 みんな仲が良かった。 本当に幸せだった。 数年後。 ボクは地元を離れ、上京した。 東京の大学へ入学した。 初めての一人暮らしは不安だったけど、 父は喜んでくれた。 母も喜んでくれた。 それがなにより嬉し ...